インド・南アジアのニュースから思うこと(その他雑記も含む)

インド在住の筆者がをインド中心に南アジアのニュースから思うことを綴ります

インドの教育について(日本語記事のご紹介)

日に日に暖かくなってくるデリー。

昼間は上着が要らないほどの陽気になってきました。

北インドにも春が近づいていますね。

 

さて、今日はいろいろニュースを徘徊したうえで、

日本語の解説記事でこちらが興味深かったので

引用させていただきます。

news.yahoo.co.jp

フリーランスライターの夏野かおるさん

という方の記事です。

 

昨今話題の、

インド人が世界名だたる企業のトップ人材を輩出する理由について、

というよりは、

インドの教育テック(エドテック)の盛り上がりについて解説されています。

 

オンライン教育は、

コロナ禍で一気に成長した産業の1つですよね。

 

我が家も、最近まで

子供たちがオンライン授業を受ける姿が日常でした。

(つい最近、ようやく対面授業が復活!)

 

さて、この記事では、

インドが高度IT人材をなぜ次々と排出できるようになったかについて、

 

1.人口の多さ

2.英語を使える

3.アメリカとの時差を利用した"オフショア開発"

 

をあげています。

 

1は言わずもがなで、パイが大きい(若い人口が圧倒的に多い)ぶん、

優秀な人の絶対数も多くなるってことですよね。

2もよく言われることですし、そうなんでしょう。

ここもインドの国の大きさから、簡単には言えないような気もします。

私の生活実感や仕事上で出会う人たちの中には、

英語を話さない人もやっぱり多いと思います
2011年の調査では英語を一定程度話せる人は全人口の20%ほどだそう。

 

3のオフショア開発というのは、

システム開発の一部の工程や運用管理を海外の企業に委託することです。

プログラムを書いたり、それがちゃんと走るかテストしたり。

アメリカなどの先進国に比べて人件費の安いインドで

そうした下流工程を行うことで、

本社としてはめちゃくちゃ利益が上がったんでしょうね。

 

インドにとっても、この下流工程をこなすことで

その技術が蓄積され、

そのうちクライアントのニーズに合わせてシステムの機能を決めるなどの

上流工程まで全て手がけるようになったということです。

 

ベンガルールがインドのシリコンバレーと呼ばれて久しいですが、

ハイデラバードや、さらに南のコインバトールなど、

IT都市が次々と増えていますよね。。

 

話をエドテックに戻すと、

記事にも書かれている

インド発のエドテックユニコーンとなったバイジュース

は、英語圏の国々への展開を図るなどして成長著しいのですが、

インド国内に目を向けるとどうでしょうか。

 

インターネットが問題なく使える、ある一定層から富裕層には、

かなり有用なツールとしてばんばんと使用されている反面、

農村部に行くと、

▼スマホはあるけどSIMのお金が払えない、

▼そもそも子供たちが労働力として必要とされている

▼子供への教育の必要性を親が理解できていない

などなどの理由で、

オンライン学習でみんな分け隔てなく学習できている!とは

言えない状況もあると思います。

 

また、記事では

2020年のインドの教育改革を紹介しています。

34年ぶりの大改訂だったのですが、

世界がコロナ禍に見舞われた年でもあり、

あまり日本には伝わっていない印象ですね。

 

この改革にはいろんな側面があるのですが、

教育にさくお金の割合を他国に比べて多く割いていくことや、

画一的に同じ教育を受けさせるのではなく、

職業訓練コースを選択可能にすることで、

いわゆるワーカー層となるべき人材の道を示していることが

面白いですね。

 

また、知識重視から課題解決型の能力を重視する方向性などは、

まさに今からの日本もそうですよね。

 

インドは、デリーのような都会で普通に暮らしていても、

解決すべき課題はよく見える、というか課題だらけの国に感じます。

そうした環境で育つ子たちには、

やはり独創的なアイデアや、何かを解決したり、行動する力が身に付く

人材が多く育つのではないかなと、

便利な国、日本で育った身としては思います。

 

やはり環境は人を育てる、

この環境にいさせてもらうことを、

私も感謝せねばいけませんね。というか、成長セーよと。

 

ではでは、カルミレンゲ!!