インド・南アジアのニュースから思うこと(その他雑記も含む)

インド在住の筆者がをインド中心に南アジアのニュースから思うことを綴ります

ツイートが国際問題になる件~カシミール

けさのデリーは雨で肌寒い1日のスタートでした。

でも日中は晴れ間もあり、

なんと言っても気温が20度近くまで上がり、

春が日一日と近づいているのを感じます。

 

さて、きょうはこちらのニュースについて。

indianexpress.com

各メディアが数日前から報じていましたね。

パキスタンにある現代自動車(の代理店)が、

「パキスタン連帯(団結)の日」2月5日を祝う、

具体的にはカシミール独立派を擁護する内容を

ツイートしたことに、インド政府が反応。

駐インドの韓国大使を呼んで「不快感を示した」とのこと。

 

さらに、インドのジャイシャンカル印外相が

韓国の鄭義溶(チョン・ウイヨン)外相と電話会談し、

大臣レベルで「遺憾の意」を表明するまでに発展しました。

 

市民レベルでは、

インドで現代自動車の不買運動も起こっていて、

インド側の会社がツイートでの弁明(謝罪)が行われています。

 

この記事では、

インド最大の自動車会社になった日本のマルチスズキが

ニュースのリードになっていたので、

思わず読み込んでしまいました。

www.news18.com

いろんな記事を総合すると、

KFCやドミノピザなど、

世界的なチェーン展開をする企業も同様のツイートをしており、

あいついでインド側の企業が謝罪ツイートしたそうです。

 

インド・パキスタンにおけるカシミール地方は、

僕がインドに来た2019年の夏に、

「ジャンムー・カシミール(JK)州が連邦直轄地に」

というニュースが飛び込んできたことを今でも思い出します。

 

恥ずかしながら、当時は、

その話を聞いてすぐに腹落ち出来ないほど勉強不足でした…。

モディ首相が2期目に入り、

いよいよヒンドゥー至上主義の側面を押し出してきたんだと

思います。(その後のCAAなども)

 

簡単におさらいですが、

インドとパキスタンは国境近辺のカシミール地方を巡って、

過去に3度の戦争していて、いまもなお対立関係は続いていると言えます。

 

カシミール地方はイギリス統治時代には藩王が統治していましたが、

藩王はヒンズー教徒なのに州内の多数はイスラム教徒というねじれ状態。

終戦から2年後の1947年

インドとパキスタンがそれぞれ独立するとき

カシミールの藩王は、インドへに入る!と決めたのに、

住民がこれに従わず紛争に発展、

多くの血が流れた悲しい歴史があるんですよね。

 

そうしたシビアな場所であることは、

双方の国に暮らす人ならわかっているはずなのに、

今回のような事態になるってことは、

やっぱり意図的に起こされたと考える方が妥当なのでしょうか?

逆に、こんな問題になるとは思わなかったとしたら、、、

ちょっと天然過ぎますよね。

 

こうした領土を巡る問題、

日本では、韓国やロシア、中国などの隣国と

似たようなことは起きてきましたし、

これからも起きるでしょう。

 

国土とは、国民とは何か、

改めて考えるニュースだなと感じました。

 

ではでは、カルミレンゲ!