インド・南アジアのニュースから思うこと(その他雑記も含む)

インド在住の筆者がをインド中心に南アジアのニュースから思うことを綴ります

ネパールとインドの国境で

首都ニューデリーの新規感染者数、

毎週火曜日発表の数は少ない傾向なので、あまり油断できませんが、

18日のアサ発表は12527人と書いているところで、、、

夕方発表された数は、11684人。ちょっと減少傾向なのかどうか、、、

もう少し時間がかかりそうですね。

 

さて、きょうはお隣の国、ネパールの新聞Katmandu postからこの記事。

 

kathmandupost.com

 

新型コロナ関連ばかりで嫌になるのですが、

ネパールとインドは、切っても切れない関係の国ですよね。

 

インドの北東部に位置するネパールは、

国土の多くを山岳や丘陵が占め、エベレストに代表される

日本人や世界中の人にとって登山の聖地としても超有名な国ですね。

 

しかし、南アジア域内で最貧国というのも有名な事実です。

観光と農業の他は大きな産業がなく、

とにかく国民がお金を稼ぐには、外国へ出稼ぎに行くのが一般的だと言われています。

 

中国、インドと国境を接し、非同盟中立の外交姿勢が特徴ですが、。

インドとは、政治・経済・文化どれをとっても切手も切れない関係です。

 

インド・ネパール国境は存在するものの、

それぞれの国民は、その国境を自由に行き来することができるというから

驚きですよね。

 

ネパールの人々は、中東やその他いろんな国に出稼ぎに出ていますが、

やっぱり一番近くて大きい国、インドにも多くの人が働きに来ています。

 

しかし、上記の記事では、いま新型コロナ(オミクロンの影響)で、

毎日1000人のネパール人が国境を越えて自国に戻ってきているんだそうです。

 

記事で取材されている男性は、

もともとインドラジャスタン州で企業の運転手として働きに来ていました。

2020年3月、インドで最初のロックダウンが行われたとき、

感染を恐れて帰国、その後食べて行けないため、

「第2波」と呼ばれるインドでの爆発的感染のさなかに、

インドに戻らざるを得なかったそう。

 

なんとかして仕事見つけて働いていたら、今度はオミクロンだと。。。

「第3波」のためにまた戻らなければならなかったとのことです。

 

この出稼ぎ労働者問題、

ネパールだけの問題ではなく、その他の周辺国も同様ですし、

そもそもインド自体も、地方の農村部からデリーやムンバイなどの都市部に

出稼ぎに来ている人たちがめちゃくちゃいます。

 

私が最初のロックダウンで目にしたのはこうした国内のニュースでした。

indianexpress.com

 

2020年3月末の全土封鎖のあと、

街中の店という店、サービスが閉まっていたデリー。

仕事を失った多くの出稼ぎ労働者が、

市内の体育館や公民館などの「シェルター」に駆け込み、

炊き出しを受けている姿を見ました。

 

多くが地元に残している家族が心配で、

そもそもデリーで仕事のあてもできないため、

公共交通機関も動いていないなかで、何百キロの道のりを歩いて帰る姿が

連日報道されていました。

 

その報道を見た政府は、

彼らのために禁じていた州間の移動を許可(彼らのための臨時バスを運行)し、

バスターミナルに殺到する彼らの姿もまた報道をにぎわせました。

 

ロックダウンで感染を食い止めないといけないm

でも経済を止めればそれで死ぬ人たちが出てくる。

 

日本もアメリカもヨーロッパも、そしてインドも。

等しくこの難局にさらされ続けるこの「コロナ禍」。

 

私たちに、

これまで当たり前だったものを、

いまいちど見直せということなのか。。。

理不尽極まりないですね。

 

では、カルミレンゲ。