モディ首相は第3波をどう乗り切るか
日本は成人の日を含む三連休でしょうか。
もちろんインドは関係なく普通の土日週末です。
週末外出禁止を受けて、基本的に家でじっとしていました。
午前中に日課の散歩を30分ほど。
ここ数日ずっと雨で、今日も朝からどんより曇っていたのもあり、
いつもの日曜に比べると歩いている人や車も少ない印象でした。
近所の小さなマーケット。
食料品を売る店やパン屋、カフェなどは通常通りの営業をしているようで、
生活がたちまち大変だ、ということがないのがインドの外出禁止の現状です。
一昨日の7日、
国際線の乗客に7日間の自宅隔離を求めるガイドラインが出されましたが
日本も同様でしょうが、
こうした社会生活に関する規定は、日々刻々と変化していきます。
きょうはモディ首相が内務相、保健家族福祉相とともに、ビデオ会議を開きました。
きょう9日の朝時点で、15万9632人の新規感染者数を確認。
昨年の第2波後の5月29日に、16万人超だった事を引き合いに、
その深刻さを確かめていると。
来月から議会選挙を控えている5つの州(UP,ウッタラカンド、パンジャブ、マニプール、ゴア)では人が集まる選挙活動を禁止するという事です。
2014年の総選挙以来、インドを率いるモディ首相。
2019年の選挙も圧勝し、勢いに乗じて?カシミール自治権剥奪や国籍法改正など、
ヒンドゥー至上主義の強い政策を断行してきました。
しかしその後のコロナ禍では、非常に難しい舵取りを迫られていると想像します。
2020年3月、中国からアメリカヨーロッパへと世界がパンデミックに襲われる中、
「世界最大のロックダウン」と呼ばれる全土封鎖を行うなど、
そのリーダーシップを発揮しようとした姿勢は感じます。
当時はインドに住む私も、
モディが今日の夕方テレビ会見する!と聞くと、
次は一体どんな施策を打ち出すのか?と、おっかなびっくりその言葉(ヒンディだけどイ)に耳を傾けていたものです。
しかし、全土封鎖の影響は深刻で、首都ニューデリーでは、地方からの出稼ぎ労働者が
仕事を失い、地元に帰る術もなくなり、徒歩で数百キロも歩く姿が連日報道されました。
この頃の街はまさにゴーストタウン。
コロナ以前のインドを知る人からは想像もできないほど、
街やショッピングモールから人の姿が消えました。
2020年4-6月期の経済成長率は-23.9%。
それ以前から、もともと成長率の鈍化は指摘されていましたが、
コロナはそこに激しい追い討ちをかけたと言えるでしょう。
他国に比べて政権交代が起きやすい国と言われるインド。
モディ首相の政権基盤はこのコロナ禍を経てどうなるのか?
その手腕が問われるところでしょう。
そして、住んでいる私たちとしても、
あの第2波のような悲劇だけは繰り返したくない、なんとかしてほしい!
と祈る気持ちです。
ではでは、カルミレンゲ!